「キレイに仕事するとは、そこにウソがないこと」
美しく働く女性が輝く秘密に迫るインタビューコラム「美を叶え、夢を叶える」。このインタビューでお聞きするのは、たった2つだけの質問です。
クックパッド株式会社 影山由美子さんにインタビュー
第一回となる今回は、クックパッド株式会社 Komerco 事業部 事業部長の影山由美子さんにインタビューしました。
WEB制作会社を創業したのち、上場前のトレンダーズ株式会社と合併・取締役就任。2017年7月にクックパッドに入社し、現在は、料理が楽しくなるマルシェアプリ「Komerco-コメルコ-」の事業部長としてご活躍中。
大学卒業後はフリーター、その後は会社員、フリーランス、社長、会社役員、会社員という経歴をお持ちです。
――影山さんにとって、「美しく働く」とは、どういうことだと思いますか?
二通りあります。ひとつ目に私は、“キレイ”に仕事をしたいと思っています。私が思うキレイに仕事をするというのは、そこにウソがないということ。人をだますとかウソがあるとか、そういう仕事はしたくないんです。
私と仕事をする人や私に関わる人を不幸にする仕事はしたくないので、“キレイ”に仕事をしたいという気持ちが強いです。
この気持ちが、実際にメンバーに伝わっているかはわからないんですけど(笑)、そうありたいなと思いながら仕事をしています。
あとひとつは、女性らしく働くことです。私のひとつ上の世代は、女性が男性化しないと仕事ができない時代だったと思うんですね。そうは言っても男性にはなれないので、どこかで無理してしんどい場面もあったのではないかと。
でも私は、男性化して働くことには興味がないし、それはできない。だから、女性らしい特有のスキル、職場が華やぐとか女性ならではの細やかさを活かしたいと思っています。
女性らしく仕事に貢献するということは、積極的に考えていきたいと思っています。
私はこれまでにたくさん失敗をしてきました。いろいろと試行錯誤しながらすべてを我流でやってきたので、社員を傷つけたこともあります。その経験の中で気づいたのが“キレイに仕事”をするということなんです。
――では、このインタビューのテーマでもある「美を叶え、夢を叶える」。影山さんはこの言葉をどうとらえますか?
どちらかというと、“夢を叶える”ほうが先です。私は、夢を叶えるための努力は惜しまないということを意識しています。人は夢が叶ったり、叶えられる環境になると、結果としていろんな余裕が生まれると思うんです。
余裕があるからこそ美しさが出せると思うし、逆に、余裕がないと美しさって出ないですよね。余裕がない人って、表情にも、纏う空気にも余裕なく、ネガティブな雰囲気がでてしまう。
だからこそ、夢を叶え、理想を叶えて、そこから余裕が生まれて美しくなるのではないかと思います。
私はずっと、自分のことを社会適応能力がない人間だと思っていました。フリーランスという道を選んだ時に「大丈夫なの?」と声をかけてくれる人もいたし、「すごいね」という人もいたんですが、私からすると企業に勤めて他人が決めたルールで評価されることを頑張るということのほうがずっとすごいなと思っていたんです。
私はそれができないのでフリーランスという働き方を選びました。
でも、フリーランスという働き方は、もし自分に何かあったら収入が途絶えてしまうんですよね。そして、これまで培ってきたものも無になってしまう。そう考えると、それは虚しいなと思うようになり会社を興しました。
私に何かあっても仕事を受けられる場所があれば継続できると思ったのです。
また、女性の場合、仕事とプライベートと分けて考えることはリスクが高いんですよね。私は子どもがいませんが、20代の頃は、私もいずれ結婚して子どもを生むだろうと思っていました。
でも、そうすると必ず仕事かプライベートのどちらかが中断してしまう。自分の性格を考えたときに、すでにある組織ではなく自分で組織をつくる道を選んだんです。
最終的に、自分の人生の責任を取るのは自分です。誰かのアドバイスを取り入れて失敗したときでも、それは、その人のせいではなくて自分の責任ですよね。
だとしたら、「自分のせいでこうなった」と受け入れるときに一番気持ち良く受け入れられるのは、自分で決断したときだけなんです。自分の人生の失敗を他人のせいにして恨むようなことはしたくないから、私は自分の夢を叶えるために努力をして、それが叶った余裕から美しさを叶えて行きたいと思います。
たくさん失敗をしてきたからこそ、今の自分がある
ご自身の中にある芯をぶらさずに、他人の声に流されることなく、自らの道を自信を持って進んできた影山さん。「たくさん失敗をしてきたからこそ、今の自分がある」と言い切れる影山さんは、まさに「美しく働く女性」でした。