妊娠中の代表的な悩みのひとつに「尿漏れ」があります。出産を終えればきっとなくなるだろう……と軽く思っていたのに、産後も続く尿漏れに「いつまで続くの?」と不安になっている方もいるかもしれません。
今回はそうした産後のトラブルについて原因と対処法を探っていきましょう。
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妊娠中・産後の「尿漏れ」はどうして起こるの?
妊娠すると子宮が大きくなります。大きくなった子宮は膀胱を圧迫し、尿漏れが起こりやすくなるのです。では、なぜ産後も尿漏れがおきてしまうのか?
これは、分娩により骨盤底に負担がかかってしまったことが原因とされています。骨盤底は子宮や膀胱を筋肉などで支えているため、ゆるんでしまうと尿道の締まりが悪くなって尿漏れにつながってしまうのです。
産後の尿漏れを防ぐには分娩時間を短くし、負担をかけすぎないようにするのが理想。そのためには、妊娠中の太りすぎや妊娠高血圧症などに注意し、分娩が重くならないようしたいところです。
また、産後すぐのガードル着用もあまりおすすめできません。ガードルをつけると子宮や膀胱の位置が下がってしまい、骨盤底の筋肉などに負担がかかり、正常な回復の妨げになることも。ガードル着用は産後1か月を過ぎてからにしましょう。
ただ、膀胱と子宮の位置がもとに戻り、骨盤底が回復してくる産後3~4か月にはだんだんと尿漏れすることも少なくなっていくので、あまり心配しすぎないことも大切です。
産後におきるトラブルって?
産後におきるトラブルは尿漏れ以外にもあるよう。どんなトラブルが多いのか、またその対処法についてご紹介しましょう。
・抜け毛
出産により減ってしまったホルモンの影響で毛が抜けたり、髪が薄くなることがあります。一時的なもので心配はありませんがストレスなどが多いと回復が遅くなることも。
頭皮マッサージやきちんとした食生活を心がけましょう。
・肌荒れ
産後はホルモンの影響で肌質が変わる人もいますが、睡眠不足やゆっくりと手入れをする時間がとれないないなど、肌の状態は自然と悪くなりがち。
ホルモンの状態が安定する産後3~4カ月で自然と改善していくことが多いですが、産後は保湿アイテムで上手に乗り切りましょう。
・乳腺炎
おっぱいが出ずに痛みをともなうこともある乳腺炎は、乳腺が詰まって炎症を起こしている状態です。強い痛みや発熱のある場合は産婦人科などで早めに診てもらいましょう。
乳腺炎になる人は甘いものや油っこい食事が原因になっている場合もあるため、食事は和食中心を心がけましょう。
・腱鞘炎、肩こり、腰痛
急に赤ちゃんを抱っこしたりおんぶする機会が増えるため、手首をいためたり、肩がはったり、ひどい場合には腰の痛みを引き起こすことも。
母乳育児の場合には薬を飲めないこともあるので湿布をはったり、マッサージなどで痛みを軽減する方法がおすすめです。ひどい場合には整形外科などの専門医を受診しましょう。
産後はホルモンの関係もあり、ママの体にはさまざまな変化が起こるようです。尿漏れの改善と同じく産後3~4か月を過ぎると体も安定してくるようですね。
産後は自分の体もいたわって!
「やることがたくさんあるから」と産後すぐに動き回ってしまうとママのからだ体が回復するタイミングを失ってしまい、あとあと体調を悪くしてしまうこともあります。
出産を終えた体は、個人差はありまずが1~2ヶ月で回復へ向かいます。それまではなるべく安静にしましょう。眠らなくても横になって体を休める時間をつくれるといいですね。
この時期は産まれてまもない赤ちゃんのお世話でママの精神状態はいっぱいいっぱいのはず。でも、赤ちゃんのお世話と同じくらい「自分の体をいたわる」意識をもって、無理なく過ごしましょう。
トラブルがおきたときは「これくらいなら大丈夫」と後回しにせず、すぐにお医者さんに診てもらうことも必要です。周囲のサポートを上手に利用しながら、自分のケアもしっかりおこなっていきましょうね。
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