みなさんは、「ビーツ」という野菜があることをご存じでしょうか。
葉酸たっぷりで妊婦さんや妊活中の方はもちろん、さまざまな方におすすめしたい野菜なんです。
ビーツってどんな野菜?
ビーツといわれても「聞いたことがない」という方のほうが多いかもしれませんね。
ロシア料理で知られる「ボルシチ」に入っている野菜で、旬は6~7月と11~12月。ビーツのほかに「ビート」や「ウズマキダイコン」「カエンサイ」といった呼び名があります。
かぶくらいの大きさ、形で赤紫をしているものが一般的で、輪切りにするとあざやかな赤色をしており、この赤みが赤いボルシチの色のもとになっているようです。よくみると年輪のような模様があるのも特徴的な野菜です。
ビーツの知られざる魅力とは?
ビーツには、葉酸がたくさん含まれています。葉酸は水にとけるビタミンB群のひとつで、たんぱく質や細胞をつくるときに必要な核酸の合成に働きかけ、細胞がつくられるのをサポートしたり、体の発育に役立ちます。
こうした働きから、妊娠中などには欠かせない栄養素として広く知られています。
また葉酸だけではなく、ベタシアニンというポリフェノールの一種を含んでいます。ポリフェノールは植物がつくる物質のことで、細胞をつくったり、元気にしたりするほかに外からの有害な物質を無毒状態にしてくれます。
摂取することで体のなかの酸化を防ぐことができ、老化防止の作用もあるといわれています。
ポリフェノールといえば赤ワインが思い浮かびますが、ビーツにも含まれていることを覚えておきましょう。
人の体にはもともと酸化を防ぐ力がありますが、年齢を重ねるにつれてこの働きは減少傾向に……。こうしたポリフェノールの摂取を意識してみると美容・健康に役立ってくれるでしょう。
ビーツをおいしく食べよう!
ビーツの特徴、魅力を知り「食べてみたい!」と思った人もいるのではないでしょうか。ここからはビーツのおいしい食べ方についてご紹介していきましょう。
まず、ビーツは生でも食べることができます。その場合は厚めに皮をむいて薄くカットし、サラダなどに加えてみましょう。
また、ゆでたり、オーブンで焼いてもまた違うおいしさが楽しめます。ゆでる場合は、水洗いしてからビーツがかぶるくらいの水を鍋にいれ、少量の酢と塩を加えて30分~1時間ほど弱火でゆでます。
ビーツの皮はとてもかたく、ゆであげるのに時間がかかりますが、カットせずに丸ごとゆでることでビーツに含まれる栄養を丸ごといただくことができます。
ゆであがりの目安は皮が簡単にはがれるようになったころ。色素流出を防ぐため、竹串をさしてのゆで加減チェックは控えましょう。
オーブンで焼く場合は、水洗いしたビーツ全体をアルミホイルで包み、180℃のオーブンで30~40分ほど焼きあげます。生で食べるのと違い、煮込んだり、焼き上げたりするとビーツ独特の甘さがきわだち、ほくほくとした食感が楽しめます。
なじみのない野菜ビーツ。知られざる万能野菜を身近に、そのおいしさを余すところなく楽しんでみてくださいね。