【男性育休取得レポート】妻がアンコール・ワットに飛び、ひとり育児の壮絶さを知った

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僕はいま40代で、妻とは共働き。ひとり息子を夫婦で育てている父親です。

30代半ばで、息子が生まれました。その年の話を皆さんにお伝えしたいのです。

子育てする妻と、変わらずに仕事をする夫

妻は出産休暇と、それに引き続いての育児休暇を取っていました。僕はといえば、勤めていた会社での仕事が面白くて、深夜残業も出張も気の向くままに続けていました。

妻は0歳児である息子の育児に専念するために会社を休んでいるのだから、息子の面倒を見るのは妻の務めであって、僕がなすべきことは一生懸命仕事をして稼ぐことだろう、と考えていたのです。

僕自身、30代半ばを迎えて部下もでき、仕事で成果を挙げているという自負もありましたしね。だから、妻からしばしば「0歳児の1年間なんてすぐに過ぎ去っちゃうんだから、息子のことをちゃんと見てたほうがいいよ」といった苦言をもらっても、生返事を繰り返していたんです。それは妻の仕事だろう、と高をくくっていました。

それがよくなかったんです。

妻の一人旅宣言と、夫への育休取得要請

息子が生後8カ月になったころ。妻が突然こう告げました。

「私、来週から一人旅に出るからね」

何を言っているんだろう、と、最初はその意味がまったく理解できませんでした。
妻が続けます。

「どれだけ言っても、育児のこと、気を配ってくれないよね。だから私、1週間の旅をする」
「ちょっと待ってよ。じゃあ、息子の世話、どうするの」
「あなたが見るの。だって、来週って、仕事がちょうどヒマになるタイミングでしょ。有給休暇を取ってね」
「急に言われても、休みは取れないって」
「取れるよ。だって毎月、この時期って残業も出張もないじゃん」

妻は元同僚だったので、私が休める時期もお見通しだったということです。さらに妻が畳み掛けました。

「あのさあ、うちの親にも、あなたの親にも、もう話したからね。『この1週間は、もし夫から泣きの電話が入っても無視して』って。あなたが1人だけで息子の世話をしてよ」

そして、だめ押しの一言。

「あ、言ってなかったね。私、目的地は海外だから。いざとなってもすぐ帰れないよ」

その宣言どおり、妻は1週間後に旅立って行きました。カンボジアのアンコール・ワットに向かったらしい。

1週間、夫が一人で初めての育児

息子を放っておくわけにはいかず、親にも頼れず、という状況なので、仕方なく、有休を取りました。息子と2人きりで向かい合う1週間。もう初日から音を上げそうになりました。

突然泣き出されても、その意味が分からない。ミルクの後にゲップがちゃんと出たか、気になって仕方ない。

夜、どんなに抱っこを続けても、ぐずり続ける。やっと寝たかと思って、息子をそっと布団におろすと、また泣き出す。添い寝をしているとき、僕がうっかり寝返りを打って息子をつぶしてしまわないかと心配になってしまい、落ち着いて休めない。そして未明にまた泣き始める……。

仕事をしているほうがどれだけラクか、ということ、痛感しました。とりわけ0歳児とすごす時間には気を抜ける瞬間などほとんどないのだと、初めて理解できました。

妻の決断は、育児に非協力的だった僕への、真剣な一撃だったのです。

妻の本音、夫の気づき「子育ては夫も一緒に」

悪戦苦闘の毎日でした。ただし……1週間の半分が経ったところで、妻の両親が笑いながらやってきました。「大変だったでしょ」と。

妻は、両親にあらかじめ伝えていたそうです。「夫には『1週間、自力で育児して』と言っているけど、かわいそうだから半分くらい過ぎたら助けに言ってあげて」と。

妻の怒りの言葉から、そうした計らいまで、すべてが勉強になった1週間でした。

幼児期の育児を終えた身として、世のパパに伝えたい。

きっと、どんなに過酷な仕事より、育児のほうが大変ですよ。だからこそ、夫もちゃんと子育てに加わったほうがいいですよ!

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