書類を渡す時、お茶を出す時など、なにかを相手に手渡す時に、手は思いのほか人目につきやすいボディパーツ。ふとした瞬間に、乾燥してガサガサになった手や指が見えると、その人の印象が一気に急降下してしまうことも。
そこで注目されるのが、セルフで行うハンドマッサージです。
さらにハンドマッサージは、単に手肌のケアを目的とするだけではなく、リラックス効果など心のケアにも有効とされています。そのため、ご自身でのセルフマッサージはもちろんのこと、大切な方にも施してあげられるといいですね。
では、どのようなハンドマッサージを行えばよいのか、いつでも自分でできるマッサージ方法をご紹介します。
Contents
ハンドマッサージの効果
まずは、ハンドマッサージによって得られる効果について見ていきましょう。
【ハンドマッサージの効果1:血行促進による美肌と冷え解消】
手足といった末端部分は血流が滞りやすく、冷えに悩まされがちです。
血行不良になると、血中の栄養分や酸素は届きにくくなるために、肌細胞が生まれ変わる新陳代謝(ターンオーバー)の周期が乱れ、キメの整った美しい肌になりにくくなります。
そのため、ハンドマッサージによって指先まで血行を促進させることで、冷え解消と同時に美肌づくりまで行えます。
【ハンドマッサージの効果2:リンパを流してむくみ・疲労解消】
血流が滞りやすい手元は、血管と同様に全身をめぐるリンパ(液)の流れまでも滞りやすくなっています。
リンパには老廃物や余分な水分を運び排出させる役目があるため、リンパの流れが滞っていると、むくみや疲労を引き起こします。
そのため、ハンドマッサージでリンパの流れをスムーズにすると、むくみや疲労の解消が望めるのです。
【ハンドマッサージの効果3:脳の活性化】
「手は第二の脳」または「手は外部の脳」という言葉をご存じでしょうか。普段ほとんどの方が意識していないかもしれませんが、手を動かしたりハンドマッサージをしたり受けたりする行為は脳を刺激し、脳の活性化を引き起こすのです。
20歳以降死滅していく脳細胞は、別の脳細胞とつながり神経回路を形成します。この脳細胞同士の「つながり」を作り出すために、ハンドマッサージは有効であり、脳が活性化することで意欲や記憶力が高まるのです。
【ハンドマッサージの効果4:ストレス解消】
上述したように、ハンドマッサージは脳を活性化させ、さらには自律神経を整えます。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、前者は緊張状態を、後者はリラックス状態を作り出します。健康な場合、これらはうまくバランスを保って働いています。
しかしストレスなどによってどちらか一方だけが強く働くと、心身の機能のバランスが崩れてしまうのです。
ハンドマッサージを行うことで、乱れがちな自律神経が整うため、程よくリラックス状態となり、ストレスが解消されると言われています。
ハンドマッサージを行う際のポイント
ハンドマッサージの心身・肌への効果がお分かりいただけたでしょうか。
そこで次に、ハンドマッサージを行う際の注意してもらいたいポイントをご紹介します。
【ハンドマッサージを行う際のポイント】
・爪で手肌を傷めないように、出来るだけ爪を短くしておく。指輪も外しておきましょう。
・事前に手をお湯や蒸しタオルなどで温めておく。入浴後でもOKです。
・ハンドクリームやスキンケアオイルなどをつけて行う。
・肌に摩擦を与えないように、優しくゆっくりと行う。
【ハンドマッサージをしてはいけない時】
・熱や吐き気などの体調不良、手に炎症や傷などがある時
・食事や飲酒の直後
セルフハンドマッサージ方法紹介
では、セルフで行うハンドマッサージ方法を説明します。
【セルフハンドマッサージ方法】
①ハンドクリームやスキンケアオイルなどを両手につけて、なじませます。
②右手で左手の甲を、円を描くように回しながらさすります。
③右手の親指と人差し指で、左手の小指の側面を挟みながら数回さすり上げ、次に指の上下(甲側と手の平側)を挟みながら数回さすり上げます。最後に指先をぎゅっと圧迫します。
※小指から親指まで順番に行います。
④右手の親指と人差し指で、左手の小指の上下(甲側と手の平側)を挟み、右手の親指の腹でクルクルと円を描きながらもみ上げ、指先までいったら側面を挟んで指の根元部分に戻ります。これを3回繰り返し、最後に爪の根元をぎゅっと圧迫します。
※小指から親指まで順番に行います。
⑤右手の親指と人差し指で左手の小指側の側面をつかみ、手の甲にある小指と薬指の骨の間を(右手の親指で)さすります。
※小指と薬指の骨の間から人差し指と親指の骨の間まで順番に行います。
⑥右手で左手の手の平を、円を描くように回しながらさすります。
⑦右手で左手の指全体をつかみ、手の甲側に指をぐっぐっと倒してストレッチします。
以上を、右手と左手の両方で行います。
【手のツボ紹介】
ハンドマッサージを行った後は、気になる症状に合わせてツボを押すのもおすすめです!
以下に、代表的な手のツボをご紹介します。
※痛気持ち良い程度にゆっくりと押し、痛みが激しい場合は止めましょう。
【合谷(ごうこく)】
肩こり、頭痛、腹痛、歯痛など、幅広い体調不良に効果がある万能のツボです。
■位置:手の甲側にある、親指と人差し指の骨が交差する箇所から、少し人差し指に寄ったところ
【労宮(ろうきゅう)】
肩こり、首こり、血行不良、ストレスなどに効果があるツボです。
■位置:手の平の中心。こぶしを握った時の、中指と薬指の先端の間
【商陽(しょうよう)】
肩こり、ストレス、自律神経の乱れなどに効果があるツボです。
■位置:人差し指の爪の付け根(親指側の付け根部分)
【少衝(しょうしょう)】
肩こり、首こり、血行不良、ストレスなどに効果があるツボです。
■位置:小指の爪の付け根(薬指側の付け根部分)
【二間(じかん)】
胃腸の不調、便秘などに効果があるツボです。
■位置:人差し指の付け根の脇(親指側)
ハンドマッサージで癒し時間を楽しんで!
疲れを感じた時、イライラが溜まった時などには、ゆっくりと優しく行うハンドマッサージをぜひやってみてください。
好きな香りのハンドクリームやオイルを使用すれば、香りによる癒し効果も高まり、さらにリラックスタイムが楽しめますよ。
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