ぽっこりお腹対策や代謝アップを目指す方に注目されている「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉を、ご存じでしょうか?
腸腰筋をトレーニングすることで、健康的に引き締まった美ボディを手に入れられると、ボディケアのプロたちから注目されている腸腰筋。
お家でのセルフトレーニングで鍛えることができるため、下腹が出てきていたり、背中が丸まっていたり、冷え性に困っていたりする女性たちにはぜひチェックして頂きたい重要な筋肉です!
そこで、今回は医学博士である小林喜之先生に、腸腰筋の機能や役割、お家やオフィスでできる腸腰筋トレーニング方法について、詳しく教えていただきました。
Contents
- 1 腸腰筋の機能・役割とは?
- 2 腸腰筋は、美しい体形を維持するカギ!
- 3 腸腰筋トレーニングは冷え性改善にも効果あり!?
- 4 自宅でできる「腸腰筋」のトレーニング法
- 5 トレーニングには「インターバル」と「休息日」を設けよう!
- 6 オフィスでできる座ったままの腸腰筋トレーニング方法
- 7 移動時間も有効活用! 筋力アップにつながる歩き方
- 8 腰をひねるとウエストに効果絶大!
- 9 日常生活で気をつけたいカラダづくりのポイントとは?
- 10 外食時は「野菜から食べる」ことを意識する!
- 11 いつでもできる腸腰筋トレーニングですっきり美ボディを!
- 12 【お話を伺ったプロフェッショナル:小林喜之先生】
- 13 【編集部おすすめ高機能シェイプサポーター】
- 14 ■着用方法など、商品の詳細はこちら! 【プロの技を実感できるおすすめ腸腰筋ストレッチ】
腸腰筋の機能・役割とは?
編集部:
「腸腰筋(ちょうようきん)」とは、ひとつの筋肉を指すのではなく、「大腰筋(だいようきん)」「腸骨筋(ちょうこつきん)」、「小腰筋(しょうようきん)」の3つの筋肉の総称なんですね。
とはいえ、いまひとつどの部分の筋肉なのか、イメージできません。具体的には、どのあたりにある筋肉の総称なのですか?
小林先生:
おっしゃる通り、腸腰筋は3つの筋肉の総称ですが、小腰筋は大腰筋の中に含まれていて、人によってはないことも多いので、基本的には「大腰筋と腸骨筋の総称」と考えてもらっていいと思います。
「大腰筋」はいわゆる背骨(12番目の胸椎・3番目4番目の腰椎あたり)から、「腸骨筋」は骨盤の内側から筋肉が始まっています。これらが合わさって、最終的には「小転子(しょうてんし)」と呼ばれる大腿骨の上部内側、内ももの奥へと筋肉が続いています。
つまり、腸腰筋とは「上から下につながって体を支えている大きな筋肉」といえますね。
編集部:
腸腰筋は「体の内側にある筋肉=インナーマッスル」ということですね。では、腸腰筋はどのような動きに対して働くインナーマッスルなんですか?
小林先生:
腸腰筋の主な働きは、股関節の屈曲です。骨盤の中を通って、太ももの付け根の内側あたりにくっついているので、股関節を90度曲げて足を引き上げるなどが、腸腰筋が働きやすい動作だといえます。
たとえば、椅子に座っている状態から膝を曲げて太ももを上げると、腸腰筋が働いているのが感じられると思いますよ。
編集部:
なるほど! ほかには、どのような働きがありますか?
小林先生:
内股を閉じるような動き(股関節の内旋)や、あぐらをかくときのように股関節を外にひねる(外旋)ような動作にも関与している筋肉です。
腸腰筋は、美しい体形を維持するカギ!
編集部:
腸腰筋は、何もトレーニングしないと衰えてしまうものでしょうか。また、鍛えるとどのようなメリットがあるかも教えてください。
小林先生:
これは、腸腰筋に限らずすべての筋肉においてそうですが、やはり意識して使わないと、少しずつ衰えていきます。
腸腰筋が適度に発達することで、背骨を弯曲させて正しい姿勢を保つ効果があります。横から見ると、ゆるやかなS字のカーブを描いているのが理想的な姿勢です。
頸椎は前に曲がっていて、胸椎は後ろにカーブし、腰椎はまた前に曲がっています。これらが腸腰筋によって、ゆるやかなカーブを描いた状態を保つことで、たとえばジャンプしたときにうまく衝撃を緩和させることができるのです。
また、腰椎の下には、骨盤があります。骨盤は何もしないと若干前に傾いているのですが、腸腰筋の働きによって、うまく骨盤のバランスもとってくれます。
編集部:
腸腰筋は、正しい姿勢を保つのに重要な役目を果たしているのですね。
小林先生:
逆に言うと、腸腰筋が衰えてくると骨盤の傾斜や腰椎の弯曲がなくなってしまい、力を抜いたときに下腹が出てくるような姿勢になってしまうのです。日常生活でそのような姿勢が続くと、体型のラインに影響してくるといえますね。
腸腰筋の衰えによって皮下脂肪がつくと、直接的には言いにくいですが、下腹が出てくる要因のひとつともいえるでしょう。背中が丸まったり、肩が張ったりという悪影響も出てきます。
編集部:
それは、女性にとって見過ごせない問題です!
小林先生:
ちなみに、腸腰筋の断面積を比較すると、欧米人はアジア人の2倍、アフリカ系の人はアジア人の3倍だともいわれています。たとえば陸上選手を見ていると、欧米やアフリカの選手は日本人よりもヒップアップしている人が多いと思いませんか?
腸腰筋が発達していると、お尻の筋肉が引き上がって、ヒップアップした美しい体形につながるといえるかもしれませんね。
腸腰筋トレーニングは冷え性改善にも効果あり!?
編集部:
そのほかに、腸腰筋を鍛えると、女性にとってうれしい効果はありますか?
小林先生:
冷え性の改善も期待できます。
筋肉の中には毛細血管があり、酸素・二酸化炭素・栄養分などのほかに、人間の体の中心部分でつくられた熱を体のすみずみまで運ぶ役割も果たしています。
腸腰筋は筋肉として大きな面積を占めるので、この部分が固くなってしまって血液が循環しにくくなると、熱が運ばれにくくなり、女性の大敵である「冷え」の原因の一つになる恐れがあります。
有酸素運動やストレッチも大切ですが、腸腰筋を鍛えることで血液循環が促進され、基礎代謝量の上昇も期待でき、骨盤周囲の内臓器や、間接的に指先に対する冷えなどの改善も期待できると言えます。
自宅でできる「腸腰筋」のトレーニング法
編集部:
体を引き締めたい、メリハリのあるボディを手に入れたいと願う女性にとって、腸腰筋はとても重要な役割を果たすことがよく分かりました! ぜひ今日から鍛えたいと思うのですが、自宅で簡単にできるトレーニング方法はありますか?
小林先生:
もっとも簡単な方法は、椅子に座った状態で、足を体の方に引き上げる動作をすることです。股関節が90度曲がっていることを意識してください。膝に手をかけて押し返すなど、少し負荷をかけて行うとより効果的です。
編集部:
そのほかに、何かおすすめのトレーニング法はありますか?
小林先生:
仰向けに寝た状態で自転車を漕ぐ動作をすることも、腸腰筋が鍛えられるとてもよい運動です。
編集部:
腰から足先までを天井に向かって高く上げなくてもいいのでしょうか?
小林先生:
横になったままでも十分効果があります。膝を伸ばした状態で両足のかかとを床から少し浮かせて、自転車を漕ぐような動作を行ってみてください。
できれば、顎を引いておへそを見るような姿勢で、両手は胸の上に重ねるか頭の後ろに置いて行うと、下腹も鍛えられます。ある程度やったら、反対向きに行う「逆漕ぎ」もおすすめです。
編集部:
これなら、寝る前の数分間でとりかかれますね。早速今夜からやってみます!
トレーニングには「インターバル」と「休息日」を設けよう!
編集部:
教えていただいた運動は、どちらも日常生活の中で取り入れやすいですが、何回くらいやればいいでしょうか?
小林先生:
はじめは少ない回数で構いません。たとえば、10回やったら1~2分休み、また10回やって1~2分休む……という繰り返しを3セットほど行うといいでしょう。
同じ30回を行うにしても、一気に30回やるより、インターバルを設けて合計30回おこなった方が、より効果が期待できます。慣れてきたら、少しずつ回数やセット数を増やしていくといいですね。
それから、2日行ったら1日休むなど、休息日をつくることも大切です。
トレーニングをすると、細かい筋肉が壊れた状態になります。そこで少し休んだり、栄養を摂ったりすることで、運動前よりも筋肉が強くなっていくのです。これを「超回復」と呼びます。
編集部:
スポーツ選手のコーチなどが「休むことも練習だ」と言っているのを聞いたことがありますが、こういう理由があったのですね。ちなみに、筋トレをすると、筋肉ムキムキになってしまわないかと不安な人もいると思うのですが……。
小林先生:
確かに、高い負荷をかけすぎると筋肉も肥大しやすいと言えますが、小さな負荷で回数を多くしてトレーニングをする分には心配いりません。休息をとりつつ、無理のない範囲で続けていくといいと思います。
オフィスでできる座ったままの腸腰筋トレーニング方法
編集部:
ほんの少しの時間でも、意識して腸腰筋を鍛えていきたいのですが、仕事中や移動時間などのスキマ時間にできる腸腰筋の効率的な鍛え方には、どんなものがありますか。
小林先生:
椅子に座った状態で足を引き上げる方法は先ほどお伝えしましたが、オフィスでは人目があるためやりにくいですよね。
その場合は、ハンカチなどを太ももの内側に挟んで、少しだけ上に上げる動作であれば目立たないのではないでしょうか。腸腰筋だけでなく内ももにも負荷がかかるので、ただ足を上げるよりも効果があります。
編集部:
小さく上げる程度であれば、デスク前でやっていても目立ちませんね。今実際にやってみましたが、かなり効いている感じがします!
小林先生:
そのとき気をつけてほしいのは、背中を反らないようにすることです。極端に背中を反ってしまうと腸腰筋に負荷がかからず、腰を痛めてしまう危険性があります。背筋をまっすぐにするよう意識してみてください。
移動時間も有効活用! 筋力アップにつながる歩き方
編集部:
通勤時や移動中にできることがあれば教えてください。
小林先生:
立っているだけでも腸腰筋を使うので、電車などでできるだけ座らないこともトレーニングのひとつになります。
また、歩くときはかかとから地面に足をつけて、つま先でしっかりと蹴り上げることを意識してみてください。大股でなくても構いません。
女性はヒールを履く機会が多いと思いますが、ヒールだとつま先から足を着いてしまいがちです。正しい歩き方は「かかと → つま先」の順番なんですよ。
編集部:
ローヒールの靴を選んだり、可能であればスニーカーで出勤して、会社に着いたら靴を履き替えたりという方法もいいですね。
小林先生:
歩き方を少し意識するだけで、消費するカロリーも違ってきます。少し長い距離を歩くことがあれば、筋力効果を高めるためにも、歩き方を意識してみてください。
腰をひねるとウエストに効果絶大!
編集部:
そのほかに、下腹やウエストを引き締めるために効果的な運動はありますか?
小林先生:
これは腸腰筋だけに限らないのですが、少し時間があったら、腰をひねる動作を取り入れることをおすすめします。
このとき、膝をのばした状態で腰をひねると股関節をひねっていることになるため、ウエストのシェイプアップにはつながらないので注意してください。足を肩幅程度に開き、膝を少し曲げて腰をひねると、骨盤が固定されて「骨盤より上」がひねられるので、横腹やウエスト部分にとても効果がありますよ。
日常生活で気をつけたいカラダづくりのポイントとは?
編集部:
定期的なトレーニングのほかに、日常生活の中で気をつけるべきカラダづくりの秘訣があれば教えてください。
小林先生:
常に正しい姿勢を維持することは、とても大切です。肩甲骨をぐっと引き寄せると、自然と姿勢がよくなります。言うならば、オードリーの春日さんのような姿勢ですね。腸腰筋に適度なストレスがかかり、肩こりや四十肩などの解消にもつながります。
ほかには、どんなダイエットにも言えることですが、栄養バランスの良い食事を摂ることも大切です。3食しっかり食べて、適度に運動し、質の良い睡眠をとること、これが太りにくく筋肉がつきやすい体質へ近づけてくれます。
外食時は「野菜から食べる」ことを意識する!
編集部:
「栄養バランスの良い食事」が大切なことは分かっていても、毎日仕事で忙しいと、どうしても外食が多くなりがちです。食事をする際に気をつけるべきことはありますか。
小林先生:
私自身、20kgのダイエットに成功したのですが、必ず守っていたのが「ベジタブルファースト」、つまり野菜をできるだけ摂ってから食事をすることです。
コンビニなどでお弁当を選ぶときも、カット野菜やサラダを必ず買って、最初に食べるようにしていました。満腹にもなりやすく、太りにくいのでおすすめです。さらに、よく噛んで食べることで顎の筋肉が鍛えられ、小顔効果も期待できます。
編集部:
食べる順番が、大きく影響するのですね!
小林先生:
まずは野菜、その後に汁物、そして脂っこい肉などのメイン料理、最後にご飯の順で食べるといいですよ。血糖値を急激に上昇させないことが、太りにくい体をつくる鍵なんです。
食物繊維が豊富な野菜や、体を温める汁物から食べて、次は肉や魚といったおかず、そして最後に、糖質が多い「ごはん」を食べると、血糖値上昇が抑制できます。
シーフードサラダであれば、シーフードは避けて野菜から食べていましたよ(笑)。もちろん、そこまで徹底するのは難しいかもしれませんが、常に意識しておくことは大切だと思います。
編集部:
食事に気をつかってばかりいると、どうしてもストレスがたまりがちです。特に甘いものを欲してしまうこともあるのですが……。
小林先生:
たとえば、甘いものをまったく食べない! というのは、確かにストレスがたまります。これも私自身の体験ですが、3食食べてもお腹が空いた場合は、チョコレートをひとかけら食べていました。
一時的に血糖値を上げることで、満腹になったと脳を騙せるんですよ。空腹感を紛らわすひとつの方法です。くれぐれも、ひとかけら、小袋1つで我慢してくださいね。
編集部:
すべてを我慢するのではなく、適度にご褒美を決めてストレスフリーに取り組むことが、結果的に成果へとつながるのですね。
小林先生:
腸腰筋をはじめとする筋力が衰えてしまうと、体力や生命力にも影響してきます。規則正しい生活と栄養バランスのとれた食事、適度な運動が、美を保ち体調を整えるのにとても大切なのです。無理なく楽しく、ぜひ腸腰筋のトレーニングに挑戦してみてください!
いつでもできる腸腰筋トレーニングですっきり美ボディを!
忙しい中でも出来る範囲で工夫しながら、何より楽しみながらダイエットに取り組むことが大切だということが、小林先生の実体験からもうかがい知ることができました。
まずは、休息日も入れつつ1日数分でも腸腰筋トレーニングを取り入れてみませんか? 歩き方や階段の上がり方など、毎日行う動作を少し意識して変えるだけでも、未来のスッキリ下腹は夢じゃありませんよ!
【お話を伺ったプロフェッショナル:小林喜之先生】
「日本体育大学医療専門学校」教諭・柔道整復師・医学博士。日本体育大学柔道部出身。柔道整復師として接骨院・病院勤務、トレーナー、教員など多岐にわたる中、現在も教諭として柔道整復師の教育に携わる。
【編集部おすすめ高機能シェイプサポーター】
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■着用方法など、商品の詳細はこちら! 【プロの技を実感できるおすすめ腸腰筋ストレッチ】
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